正確に言うと、なぜ田舎に住むドイツ人はおしゃれより機能性を重視するのかになりますが。
1、気候
まずひとつめの大きな要因は、厳しい気候です。
夏は朝晩の気温差が激しく、脱ぎ着しやすい服が好まれます。
そして冬は氷点下、外を歩けば鼻水だってでてきます。
この場合、スカートに厚化粧だと大変めんどうです。
ましておしゃれを重視した靴なんてもってのほか。
路面は凍結することもよくあるので、おしゃれに気を配ってばかりはいられません。
寒さで体調を崩す人も多く、防寒や滑り止め、身の安全、健康を維持するには、おしゃれより機能を重視する必要があります。
2、人口
そして次の理由に人口が少ないことが挙げられます。
都会にいると外へ出れば大勢の人がいますが、田舎では違います。
良くも悪くも、人の目が気になりません。
例えばおしゃれしても、誰のために?何のために?状態に陥りかねません。
美意識や女子力が高い人は別なのかもしれませんが、私はすっかり薄化粧(たまにすっぴん)でその辺をふらふら歩くようになってしまいました。
化粧品が減らない減らない。
3、商売
そして3つ目、田舎町ではそもそも店頭でおしゃれなアイテムが売られていません。
悲しい現実です。
ショッピングモールに行っても全く購買意欲をそそられません。
たいてい生活に必要な最低限のモノだけ買って、そそくさと帰宅します。
地元の人は、これが当たり前なのでしょうが、日本の都会を知っている者にとっては慣れるまで苦痛でした。
4、仕事
4つ目は、ビシッとスーツやおしゃれな服を着て働くような仕事がほとんどないことです。
町中でスーツ姿の人は滅多にいません。
ごくたまに見かけますが、町中でかなり目立ちます。
ビジネスマン、ビジネスウーマン風な人々が働く会社がほぼ存在しないこともおそらく理由のひとつでしょう。
5、気質
5つ目に、体を動かすことが大好きな気質も影響していると思われます。
私の知るドイツ人はとにかく体を動かすことが好きな人が多いです。
アウトドアから散歩、本格的な日曜大工まで幅広く力仕事もこなします。男女限らず。もともとそういった事が苦にならないようです。
となるとおしゃれな服は邪魔になってしまいます。
ざっと、このように
1、気候
2、人口
3、商売
4、仕事
5、気質
が影響しているんだろうなと、勝手に考えています。
あくまでも個人的な感想ですが。
なので、ドイツの田舎町で日本の都会のような恰好をすると浮きます。
たまにそんな若い留学生を見かけますが、そんな時、彼らをちょっぴり羨ましく思う私はきっと遠い目をしているのでしょう。

