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2021/11/18

文化人類学の思考法が面白い話・研妻哲学420

図書館で借りた『文化人類学の思考法』


研妻の孤独話


久しぶりの更新。
だいぶ間があいてしまったけれど
すごく面白い本をみつけたので
その記録も兼ねて更新することに。

本当は読書よりも優先させないといけないことが
山ほどあるのだけれど
自分を保つためには
やっぱり読書という息抜き、
本との対話時間は必要なんだと再認識。

その本のタイトルは
『文化人類学の思考法』


複数の大学の先生たちが
担当を割り振り執筆されたもの

人類学的思考法に惹かれて
本を開いてみると
最初から面白い

「近く」と「遠く」を行ったり来たりして
新しいことに気づくのだという

たしかに人類学者たちは
フィールドワークを通して
接近しながらも
それと同時に
遠くのことに思いを馳せている

そしてすべての境界は
非常に曖昧だという話

ちょうど最近
「非現実」「仮想」「空想」の
違いについて考えていたところだったので
まさにドンピシャなテーマ

「仮想現実と現実世界が曖昧になってきた」

とよく聞くけれど
もともとそういうものだったのだ

勝手に区別していただけだった

と、なんとなくそんな気分に浸る

それと「環世界」の話


人はそれぞれ自分の物差しで
構成要素を含めて
世界を捉えている

それを環世界と最初に名付けたのは
ドイツの生物学者

環世界はアイデンティティロスにも
つながる話だなと思いながら
読んでいてとても面白い

さいごに、本とは別の話を。

長年見知らぬ土地に住んでいると
常にアウェイな感覚が抜けなくて
たまに公園で気の合うお母さんと
出会えると心底嬉しい

けれども
人とのつながりを持とうと
新しい社会と接点を持つようになると
疎外感から抜けられるのかと思いきや
やっぱりそうではないみたい



 *淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



大勢のつながりの中に身を置く方が、孤独を感じやすいのかもしれない