研究者と研究者を支える人々を応援する、研妻精神 #38
2020/2/20研究者夫の仕事の都合で
始まった海外生活
1年目に限界を感じた研妻の私は
思い切って一時帰国をした
罪悪感を抱えながら
当時はまだ子どももいなかったので
夫をひとり残して
日本へ帰った
日本で久しぶりに再会する
家族や友人たちに背中を押され
日本の食材を抱えて
再びフランクフルト空港へ戻ってきた
空港に直結している駅から
ドイツ鉄道DBに乗って
夫の待つ家に帰ろうと
スーツケースを転がし
駅のホームへ到着したが
乗る予定の電車(ICE)の発車時刻に
電車が来ない
ホームにドイツ語でアナウンスが流れる
周りの人々がちらほら移動を始めるが
全く気にせず留まる人もいる
「これはどういう事だ?」
全員移動してくれれば
私もその流れに乗ればいいと思った
ドイツ語の長いアナウンスが理解できず
状況が掴めない
ひょっとすると電車に乗れないかもしれない
気持ちが焦る
とりあえず
印刷して手に持っていたチケットを
近くの人に見せる
「これ乗れますか?」
英語で尋ねる
すると
その人は答えに困った様子で
何も教えてはくれなかったが
その人の周りで私の様子を見ていた
別の人々が声をかけてくれる
「今アナウンスで
向かい側のホームに変更になった
階段があるけど、急げば間に合う」
親切に教えてくれた
結果
ギリギリセーフで
電車に乗ることができた
最初に声をかけた相手は
英語がダメだったのか
何も答えてくれない人だったので
おそらく第一声で「すみません」と
聞いていたら
応答なしで
こちらの話もできず
電車に乗り遅れていた可能性もあるが
印刷したチケットを広げ
乗りたい電車をアピールしていたおかげで
周りで気づいた人に助けてもらえた
*淡々と現実を受け止める、研妻精神*
海外で周りの人に助けを求めるとき、前置きをおかず単刀直入に聞くといいのかもしれない