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2020/12/20

海外帯同するか、GAFAに転職してキャリアアップか悩んだ日々・研妻哲学342

夫に海外帯同する日、GAFAから連絡が届いた


空港で受け取った1通のメール


その日、
新婚の余韻に包まれながら
それまで住んでいた部屋を引き払い
大きなスーツケースを親の車に乗せて
夫と一緒に空港に向かっていた

見送りついでに
荷物を運ぶのを手伝ってくれる
実家の家族と一緒に
羽田空港の駐車場へ車を走らせる

空港の大きな駐車場から
コロコロとスーツケースを押して
エレベーターに乗り

やっと空港内のフロアにたどり着いたとき
1通のメールが届いていることに気づく

それは英語で書かれたGAFAからの
新しいポジションのオファーだった

東京やシンガポールを行き来するような
仕事内容だった

キャリアアップにつながるような
魅力的な話だった

そんな連絡を受け取ったのは、
前職を退職して
夫とドイツへ向かう飛行機に搭乗する日

日本からドイツへ引っ越す当日

身内が眼の前まで
見送りに来てくれている

もう
あともどりはできない

この土壇場で
「やっぱり夫は単身赴任で
私だけ日本に残って仕事します」

なんて、
家族に宣言することはできない

もともと人間は
目先の動きに弱い生き物だけれど

結婚式のバージンロードを歩く直前に
「やっぱり結婚しません」

と、言って
チャペルをあとにするような
新婦役を演じることはできなかった

その場にいる夫と私以外にも
家族親戚、全員の気持ちが
ドイツへ向かっているのがわかった

このとき、
キャリアのことは忘れることにした

ドイツ滞在は
当初1年間だけの予定だったので

現地での生活が落ち着いてきた
数週間後に
拙い英語で返事をした

その結果、ありがたいことに
帰国予定の1年後まで、この件は
保留にしてもらえることになった

そうして
ドイツに渡ってから
ちょうど1年が経った頃

またGAFAからメールが届いた

保留にしていたことを
覚えていてくれたことが素直に嬉しかった

けれども
ちょうど夫のドイツ滞在が
さらに2年間ほど
延長になったタイミングと重なった

それを伝えると
帰国できる日が来たら連絡をください
という返信が返ってきた

それから更に数年が経ち

本帰国はしたけれど
住まいは東京から離れているし
次またいつ引っ越すかわからない

それにもう
当時の私はどこにもいない

GAFA側が連絡をくれていたのは
今の私ではなく、当時の私

結局、帰国後に連絡はしていない

今は幼い子供たちのお世話に
集中するのみ

早朝に趣味を楽しみ
賑やかな子供たちを横目に
のんびりのほほんと過ごしながら
次の引っ越しに粛々と備える

2020年12月20日、日曜日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



両手の指の隙間からこぼれおちない程度に持つのが、ちょうどいいのかもしれない


目先の動きにとらわれず、人生で大事なものを追うといいのかもしれない














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