誰にでも起こる自我の喪失
自分の都合ではなく
結婚相手の仕事の都合で
海外で生活することになると
周りからの羨望とは裏腹に
現地で自分を見失うようになる
それまで自分というものを
作り上げていた家族や友人
仕事や住まいから身を引き剥がされ
自分の一部を失ってしまう
いわゆる自我の喪失が起こる
これを仕事に置き換えてみる
仕事の多くは人と人が接することで
成り立っていたが
それを自粛することにより
仕事を失うことになる人がいる
自分という存在を作り上げるものの
一部が仕事であるならば
自分が欠けていくような感覚ともいえる
自我の一部を喪失するのである
なんだかよくわからない気持ちを
わからないまま過ごすのは
苦痛以外の何物でもない
まずは自分の一部が欠けていると
理解を深めてみる
血が滲むほどでなくても
自分の一部を失っているのだから
不安になって当然
心配になって当然
悩んで当然
人はそういう生き物だと再認識してみる
悩みは、悩まなければなくなると
頭ではわかっていても
悩まずにいられないのが悩みである
ひとりで大いに悩み続けるのもいい
誰かに話して聞いてもらうのもいい
答えや方法はひとつとは限らない
*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*
答えは案外身近にあるのかもしれない
気づいていないだけかもしれない
気づかない答えとの架け橋になるのが、カウンセラーの役割のひとつかもしれない