新しい環境に馴染むとき
引っ越しで
知り合いがひとりもいない土地に
住むことになった
必要最低限の家具家電をそろえて
転入の手続きをおえる
新しく住むところが
どんな場所なのか
近所を散策する
どこに行けば
何が手に入るのかを
確認する
近所をひたすら歩き回る
声をかけてくる
知り合いは誰もいない
それが普通だった
けれどもある日突然
近所を歩いていると
声をかけられるようになる
挨拶の声が聞こえるようになる
同じ幼稚園のママだったり
家が近いおばあさんだったり
知り合いという
挨拶をする相手の存在に
気づかされるようになる
そんなとき
第一段階を通過したような
この土地に馴染んできたような
感覚に浸る
2020年8月30日、日曜日の記録