研究者夫との結婚生活
近場への家族旅行をおえた後の
この一週間は
修行のような日々だった
夫が仕事をしている日中は
いわゆるワンオペ育児状態で
ひとりで子供のお世話をする日々
朝ごはんの支度から始まり
お昼ごはんを食べ終えたと思おうと
もう夕食の準備の時間になっていたりする
下の子はまだひとりでは
上手に食べられない
放っておくと遊びだしてしまう
自分の食事は
手の届かないところにおいて
お腹を空かせた親鳥が
小鳥たちにエサを分け与えるように
子供の口にスプーンを運ぶ
そんな修行を5日間続けた
こういう日々が永遠と
続くような気がしていたけれど
再び訪れた週末
キッチンで
夫が料理をつくっている
リビングルームで
子供たちが楽しそうに遊んでいる
ダイニングテーブルで
温かいお茶を飲んでいる私
これ以上なにを望もう
海外で帯同生活が始まった頃
失意のどん底にいた私に
教えてあげたい未来にたどり着いた
2020年8月22日、土曜日の記録
*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*
何気ない結婚生活のワンシーンは、愛された証なのかもしれない
失意のどん底にいる自分を救うのは、未来の自分かもしれない