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2020/12/31

夫が研究者の妻、仕事より家庭を優先させた主婦が振り返る2020年・研妻哲学353

仕事のキャリアより家庭を選んで得たもの


家庭優先を強く意識した2020年


若手研究者と引っ越しはセット

定食メニューのおかずのように
常にくっついてくる

国内外を転々としながらの生活

そんな人と
家族として一緒に暮らすには
自分のキャリアを
いったん捨てる必要があった

過去の私は
それなりに悩んだ末
家庭を優先させる道を選んだ

2020年はその決断が
最善だったと確信が持てる年となった

ステイホーム

家で家族と過ごす時間が
長くなった今年は
家族一人ひとりの存在に
感謝する場面にたくさん遭遇した

小さな子供たちが
毎日ちょっとずつ成長していく姿を
夫婦で見つめていけたのは
家族をより強固なものにしてくれた

慣れない海外の田舎で
泣いて暮らしていた当時の私に
こんな未来がくるとは
これっぽっちも予想していなかった

こんなこともあるのかと
今年1年を振り返る

2020年12月31日、木曜日、大晦日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



日々の暮らしは、予想できないことの連続かもしれない






2020/12/30

小学校入学と幼稚園入園の準備と、おうちプログラミング学習遊び・研妻哲学352

幼児の入学・入園準備について考える


家庭でプログラミング学習遊びを始めた話


これまで
入学準備や入園準備を
目的としたことは
一切してこなかった

習い事はどちらかというと
祖父母とのコミュニケーション不足とか
親の学ぶ機会だとか
そういったことを中心に
子供の興味に合わせてきたつもり

そのためか
帰国後すぐの頃、上の子は
日本の幼稚園の決まり事を(海外より多い)を
すんなり受け入れて
言われた通りに
振る舞うようになるまで時間がかかった

周りは
上に兄弟のいる家庭が多く
既にお兄ちゃん、お姉ちゃんを見て
学んでいるお友達ばかりだったので
最初は親子で戸惑う場面もあった

そんな経験をしたので
たとえ引っ越したとしても
下の子が幼稚園に入園するときは
事前に練習しておけることは
しておくなどの入園準備をしようかと
考えるようになった

それと同時に
興味の赴くままに
過ごしている上の子の
小学校入学準備についても
少しずつ考えていきたいと思う

とはいっても
受験をするわけではないので
とても気楽なもの

手始めにまずは上の子が
最近新しく興味を持ち始めた
プログラミング学習の
幼児向けのもので
自宅で親子一緒に
無料で遊んでみることにした

これも子供の興味が先で
入学準備を
意識してのスタートではないけれど
そのうち小学校でも学ぶと思うので
今日からは準備だと
意識してみる

まず最初に選んだのは
スクラッチジュニア(ScratchJr)

幼児から小学校低学年向けなので
文字を読む必要はなく
色のついたブロックの組み合わせだけで
キャラクターを動かすことができる

視力の低下は避けたいので
使う時間はひとまず
下の子がお昼寝している間の
数分と決めた

みほん動画で簡単に操作方法がわかるので
あとは親子で真似しながら
好きなようにアレンジを加える

はじめての挑戦で
「動物の競争」に興味を持ったわが子

走らせる動物を選び
一緒にカラーブロックを配置して
速度を調節すると
あっという間に出来上がった

ブロックの配列には
まだまだ親のサポートが必要なので
今の時点では
これで論理的思考力が
身につくと思えるような
段階には達していないけれど

本人はとても楽しそうなので
それで十分

このまま好奇心が続くようであれば
いずれ自分で撮影した写真や
考えたオリジナルキャラクターを
動かせるようになると
もっと夢中になりそうだなと感じる

2020年12月30日、水曜日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



ステイホームの年越しは、母親業に専念する最適な時間かもしれない









2020/12/29

日本で迎える、夫婦と子供だけの初お正月。習い事の整理など・研妻哲学351

年末年始の掃除と整理


子供の習い事も再検討


夫婦と子供だけで
日本でお正月を迎えるのは
今回が初めてのこと

それに気がついたのは
つい最近 

部屋を片付けながらだった

普段の生活に追われていると
つい忘れて通り過ぎてしまいそうな
些細なことだけれど

年末年始を
家族水入らずで過ごすのは
貴重な出来事になりそう

そんなことを思いながら
子供の習い事についても
改めて考えてみることにした

すると、以前と捉え方が
変わってきたことに気づく

今回の冬の短期間の体験を通して
日本の幼児教室がしていることは
なんとなく掴めてきた

結局、通うのは見送ることにしたけれど
まだまだ祖父母と会えないようであれば
次回の短期教室も
またぜひ足を運びたい

今の子供の年齢に、
何が適しているのかを
親の私が学ぶとても良い機会になる

それと子供の興味について
理解を深めることができると判断した

水泳教室は
上の子がとても気に入ったので
継続することになった
(下の子はまだ)

音楽系と勉強系の習い事は
ある程度、続けてきた今なら
この先、親でもみてあげられそうだとわかる

最初は
小さな子にどうやって教えたらいいのか
よくわからず
習い事の先生に学ぶ場面が多かった

続けていくと
親も学べるし
子供には
先生が教えてくれた土台ができている

これはもしや?

音楽系と勉強系に関しては、
あとは家庭でもできるのでは?

そんな境地に達する日

仕事納め改め、趣味納めの日

2020年12月29日、火曜日の記録



*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



子供の習い事は、始めるよりやめるタイミングが難しいかもしれない






2020/12/28

本格的な冬休みへ。ステイホーム年末年始の買い出し開始・研妻哲学350

習い事週間が終わり、本格的な冬休み開始


おうちで過ごす年末年始に向けて


慌ただしい連日の送り迎えを
気力でなんとか乗り越えて

いよいよ本格的な冬休みに突入

子供の習い事を
自分で予定を組んだ通りに
すべてクリアすることは

なかなか達成感を
味わうことがない子育てにおいて
久しぶりに達成感を
感じられる瞬間でもあった

そんな気分に浸るのもつかの間

おうちで過ごす時間が
増えるということは

食材の買い出しはもちろんのこと
子供たちが学びながら
遊んで過ごせるおもちゃや教材なども
手元に置いておきたいところ

ドリルは春の外出自粛のときに
揃えたものがまだ残っているので
それも使えそうだなと思いつつ

先日の幼児教室で
子供が気に入った知育玩具を
早速夫に頼んで注文してもらった

たくさん借りている本は
年明けに図書館が再開するまでに
できる範囲で読んでおきたい

上の子には通常の習い事の宿題が
いくつか残されているので
それを一緒にやっていく

公園での外遊びは
お天気次第になるけれど

離れて暮らす祖父母や
海外生活でお世話になった方とは
お天気に関係なく
オンラインで繋がることができる

2020年12月28日、月曜日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



家族の冬休みは主婦の冬休みではないのかもしれない







2020/12/27

帰省せず、はじめての水泳教室を楽しんだ子供たち・研妻哲学349

冬休み期間、短期の水泳教室当日


祖父母に会えない年末年始を楽しむ


帰省自粛がなければ
今頃は祖父母の家で
遊んでいたはずのわが子

今年は会えない分
余った時間と、ういた費用の一部を
子供たちの習い事にあてることにした

そうして迎えた週末、
上の子が楽しみにしていた
短期の水泳教室が始まった

ワクワクしている一方で
ちょっぴり不安もあるようで
下の子と同じグループがいいと言う

教室スタッフも
そういった要望には
慣れているようで
すんなり受け入れてくれた

下の子は
親から離れて水に入るのが初めてで
そもそも大きなプールにも
入ったことがなかった

それでも当日は
水着に着替えて
上の子と手を繋いで
一緒に移動できたのが良かったのか

どちらも心配していたけれど
はじめての水泳教室を
楽しんでいた子供たち

いつの間にか
親から離れても大丈夫になっていた
下の子の成長を感じた週末となった

2020年12月27日、日曜日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



コロナ禍で開く扉もあるのかもしれない






2020/12/26

12月の最も忙しい1週間を乗りきる幼稚園児の母の話・研妻哲学348

未就学児の母の私が師走で1番忙しい1週間


冬休み前からジワリと始まる多忙週間


今週はここ数カ月で最も忙しい1週間

それは冬休み前から始まる

なぜなら
冬休みの数日前から
幼稚園のお弁当がなくなり
午前保育に切り替わるから

お迎えの時間が
お昼前になるのだ

これはつまり
朝、子供を幼稚園に預けたら
その2、3時間後には迎えに行き
バタバタと親子でお昼ごはんを
食べて、その後はずっと
子供たちとベッタリ過ごす

ランチを帰宅してから
すぐ食べようと思ったら
お迎えの時間の前に
準備をしておく必要がある

子供たちの昼食準備に
朝の洗濯物など
その他の家事が加わると
ゆっくりできる時間は
ほとんどない

下の子の遊び相手もするからだ

買い物に行けば
大人ひとりでするより
倍の時間がかかる

さらに終業式の日は
式が終わると帰宅になるので
上の子を預ける時間が
もっと短くなる

そうして冬休みに突入する

今年は帰省しない代わりに
いくつか短期の習い事にいっているので
その手続きや送り迎え、
持ち物などの準備にも忙しい

そんな多忙週間も
週末を残すのみとなった

クリスマスマーケットがない
異例のクリスマスを迎えたドイツでは
クリスマス3日目にあたる日

2020年12月26日、土曜日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



幸せは忙しさの中に隠れているかもしれない








2020/12/25

帰省自粛、幼い子供たちと過ごす冬休み。年末年始に向けて・研妻哲学347

新型コロナと幼児と習い事と冬休み


時間的にも体力的にも習い事に救われる


毎日寒くても
元気いっぱいの子供たち

そんな子供たちの相手を
日中ずっとひとりでするのは
なかなか体力のいること

たまには適度に
息抜きもしたいところ

それを叶えてくれるのが
冬の短期の習い事たち

もう感謝しかない

さすがに年末年始は
お休みになってしまうけれど
冬休みの最初の週だけでも
通えるとだいぶ違う

親も子供も
適度にリフレッシュできている気がする

それに
子供は幼稚園がないと
朝起きるのがゆっくりになるけれど
習い事の時間には
間に合うように支度しないとならないので
ある程度の生活リズムが維持できる

短い時間だけでも
先生に子供たちの相手をしてもらえるだけで
心にゆとりも生まれる

あとは教室で見学してきた内容を
自宅でも再現できるように
準備したいなと思っているところ

短期の単発の受講だと
教材を買う必要がない分
復習したいときに教材がないので
覚えているうちに
簡単なモノだけでも
ささっと探したいのだけれど

まだ毎日通うことに
気をとられているので
探すのは年末年始に
家の掃除をしながらになりそう

のんびり、ゆっくり過ごす
異例の年末年始のことを
考え始める日

クリスマスだけれど
クリスマスを祝う習慣がない人々のことも
頭に浮かぶ日

2020年12月25日、金曜日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



毎日が特別な1日だと思えたら、どんなにいいだろう







2020/12/24

親の想像以上だった冬の短期幼児教室・研妻哲学346

幼児教室というクリスマスプレゼント?


習い事を模索中


想像以上に楽しんでいるわが子

2日目はずっと後ろから
子供たちの背中を見ていたのだけれど

普段、人前ではおとなしい下の子が
先生の前で飛び跳ねて喜ぶ姿や

上の子が必死に頭をつかって
取り組んでいて、それを
楽しんでいる様子を目の当たりにして

効果はどうであれ
子供たちが心底楽しんでいることが
親の私に伝わってきた

そして先生方が子供の相手をする姿は
まるで優しい祖父母のようでもあった

夫も私も小さい頃は
祖父母と一緒に暮らしていた

そういうかかわりの
尊さを知っているので

祖父母となかなか会えないわが子に
あの手この手で
環境づくりをしているつもり

これはもしや?また習い事が増えるかも?

もう少し現実的に検討する必要があるけど
そんな予感がプンプンする

2020年12月24日、木曜日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



どんな習い事も、将来の幸せを約束するものではないことは覚えておきたい







2020/12/23

冬休みの幼児教室、初日の様子。1ヶ月の内容を1週間で・研妻哲学345

冬の短期幼児教室、初日の様子


週に1回の1ヶ月分を、平日毎日にした話


子供の冬休みがスタート

早速、バタバタと急いで予約した
幼児教室に行ってきた

上の子はノリノリ

不安だったのは下の子

ところが
教室の中に入ったら
先生の絵本が気になった様子

アイスブレークに
1冊読んでもらったあとは
知育玩具に興味を持ったようで
なんとか1時間近く
先生と遊ぶことができた

1番驚いたのは
子供たちがイキイキしていたこと

上の子と下の子は同じ教室ではなく
隣あう別の教室で受けたので
声だけは聞こえるけれど
お互いの姿は見えない状態

私は下の子のいる部屋にいたので
上の子の様子を
直接は見ていないけれど
声で楽しさが伝わってきた

終わって帰るときも
「楽しかった!また行きたい!」
と言うくらい

これは祖父母に会った帰りのようにも
とれなくはない感想になるので
親として期待していた部分ともいえる

帰省しない代わりに
体感してほしかったコミュニケーションに
近づいているような気はする

そう思うのと同時に、
普段なかなか
一人ひとりの相手をきちんと
できていなかったのかなと

本気で相手しているようで
していなかったんだなと反省

今回は
通常であれば
1ヶ月かけて行う内容を
冬休みということで
1週間にぎゅっと詰め込んで
予定を組んでもらっている

わが子にとって
初めてのことだけれど
意外と好感触なスタートとなった

2020年12月23日、水曜日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



異例の冬休みの過ごし方を考えるのは、自分で考えるという点において、とても人間的なことかもしれない








2020/12/22

初めて乗り物を購入した話。子供のクリスマスプレゼントに・研妻哲学344

あわてんぼうのサンタクロースがやって来た


クリスマス前だけど子供にプレゼント


車も自転車もないわが家に
ついに子供用自転車がやってきた

幼児から小学校低学年くらいまで
乗ることができるサイズ

近所の公園で
幼稚園のお友達が
自転車に乗って遊んでいて
たまに貸してもらって
わが子も遊んでいたのだけど

毎回借りるのも申し訳ないし
わが子も自分の自転車をほしがるので
ついに買うことにした

ところが
子供用のちょうどいいサイズの
自転車がなかなか見つからない

新型コロナの影響が
こんなところにもでているようで

通常であれば海外から多くの
子供用自転車が入ってきて
店頭に並べられるみたいだけど
今年の冬は
入りにくくなっているとも聞いた

そんなこんなで
ネットショップでなんとか見つけて
買うことができた

それでも入荷待ちの状態で、
届くのは早くて年内か
遅くて年明けのはずだった

たぶんクリスマスには
間に合わないだろうなと
勝手にちょっと残念に思っていたら

なんと
予想外にクリスマス前に
届いてしまった

幼稚園から帰ると
すぐに乗りたくてウズウズしている

寒空の下
まだ補助輪をつけたままの
ガタガタと結構な音がする
自転車の横を
下の子を抱き抱えながら歩く

2020年12月22日、火曜日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



期待値を良い意味で裏切る、ある種のホスピタリティに遭遇したのかもしれない









2020/12/21

冬休み、帰省しない代わりに幼児教室を予約した話・研妻哲学343

冬の幼児向け短期教室を新たに予約


帰省の代わりとなる、あたたかな交流を求めて


今年はまだまだ
海外生活の延長線上にいるような
帰省の回数になってしまった

年末年始も
帰省を見送ることにしたので
実家には年末年始ギフトを
配送する手続きをしてきた

子供たちはその分
祖父母との
あたたかい交流の回数が
減ってしまう

そこで
冬の短期スイミング教室に加えて
短期の幼児教室も
予約することにした

その効果はさておき
どんな教材をどんなふうに使うのか
学んでこようと思っている

気になる費用は
帰省の飛行機代と新幹線代よりも
低い金額となる

ちょうど上の子だけでなく
下の子の年齢向けのクラスも
開講している教室を
家からアクセスしやすい所にみつけた

早速、
幼稚園のお迎えがおわったあと
子供たちを連れて
水泳教室に申し込んだその足で

新しい幼児教室にも立ち寄り
空き状況を直接聞いてみた

その場ですぐに
上の子は女性の先生が気に入った様子

その先生もさすがプロで
本当に子供の意欲を引き出すのが上手

下の子は実際に
レッスンを受けてみないと
わからない面も多いけれど

わが子たちとの相性は
わるくなさそう

夫には事前に了承をもらっていた

ということで
幼稚園も
通常の習い事も
両方お休みになる
冬休み最初の週は、
平日は幼児教室に通い
休日は水泳教室に通う予定になった

予定は1日にひとつだけなので
自由に過ごす残りの半日は
近所の公園にお世話になるだろう

行けば誰かしら
お友達が遊んでいる
公園の存在が心強い

2020年12月21日、月曜日の記録



*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



祖父母の代わりはいないけれど、あたたかい場所は用意できるかもしれない






2020/12/20

海外帯同するか、GAFAに転職してキャリアアップか悩んだ日々・研妻哲学342

夫に海外帯同する日、GAFAから連絡が届いた


空港で受け取った1通のメール


その日、
新婚の余韻に包まれながら
それまで住んでいた部屋を引き払い
大きなスーツケースを親の車に乗せて
夫と一緒に空港に向かっていた

見送りついでに
荷物を運ぶのを手伝ってくれる
実家の家族と一緒に
羽田空港の駐車場へ車を走らせる

空港の大きな駐車場から
コロコロとスーツケースを押して
エレベーターに乗り

やっと空港内のフロアにたどり着いたとき
1通のメールが届いていることに気づく

それは英語で書かれたGAFAからの
新しいポジションのオファーだった

東京やシンガポールを行き来するような
仕事内容だった

キャリアアップにつながるような
魅力的な話だった

そんな連絡を受け取ったのは、
前職を退職して
夫とドイツへ向かう飛行機に搭乗する日

日本からドイツへ引っ越す当日

身内が眼の前まで
見送りに来てくれている

もう
あともどりはできない

この土壇場で
「やっぱり夫は単身赴任で
私だけ日本に残って仕事します」

なんて、
家族に宣言することはできない

もともと人間は
目先の動きに弱い生き物だけれど

結婚式のバージンロードを歩く直前に
「やっぱり結婚しません」

と、言って
チャペルをあとにするような
新婦役を演じることはできなかった

その場にいる夫と私以外にも
家族親戚、全員の気持ちが
ドイツへ向かっているのがわかった

このとき、
キャリアのことは忘れることにした

ドイツ滞在は
当初1年間だけの予定だったので

現地での生活が落ち着いてきた
数週間後に
拙い英語で返事をした

その結果、ありがたいことに
帰国予定の1年後まで、この件は
保留にしてもらえることになった

そうして
ドイツに渡ってから
ちょうど1年が経った頃

またGAFAからメールが届いた

保留にしていたことを
覚えていてくれたことが素直に嬉しかった

けれども
ちょうど夫のドイツ滞在が
さらに2年間ほど
延長になったタイミングと重なった

それを伝えると
帰国できる日が来たら連絡をください
という返信が返ってきた

それから更に数年が経ち

本帰国はしたけれど
住まいは東京から離れているし
次またいつ引っ越すかわからない

それにもう
当時の私はどこにもいない

GAFA側が連絡をくれていたのは
今の私ではなく、当時の私

結局、帰国後に連絡はしていない

今は幼い子供たちのお世話に
集中するのみ

早朝に趣味を楽しみ
賑やかな子供たちを横目に
のんびりのほほんと過ごしながら
次の引っ越しに粛々と備える

2020年12月20日、日曜日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



両手の指の隙間からこぼれおちない程度に持つのが、ちょうどいいのかもしれない


目先の動きにとらわれず、人生で大事なものを追うといいのかもしれない














2020/12/19

気になる、日本の子供たちの貧困について・研妻哲学341

実態がつかめない子供の貧困


7人か6人に1人と言われているらしい


日本のニュースなどを通じて
たまに見かける子供の貧困について

最近ずっと気になっていた

気になっていても
狭い私の視野では
なかなか実態がつかめない

特に幼稚園だと
みんな制服や体操服姿で
そういう子供がいるようには見えない

けれども実際、報道されているように
困っている子供たちが日本にいるのなら
自分にできることは何だろうかと
まずは考えてみることにした

こども食堂への寄付や募金以外にも
たとえば地域のボランティア活動として

そういった子供たちと一緒に遊ぶとき
楽しい雰囲気の中で英語をまぜていくことで
小さいうちから英語に
嫌悪感を抱かせないようにするとか

新しい視点を与えるとか

パソコンを教えるとか

海外にルーツがある子供には
日本語を教えてあげるとか

いち主婦としてできる、
すごく小さなことを
思い浮かべてはみるものの

自分の子供が小さいと
時間の制約もあって
より難しく感じてしまう

地域に根ざした活動をしてみたいけれど
次いつ引っ越すかわからない状況では
なかなか重い腰があがらない

つまるところ
間接的にはなるけれども
いま目の前にいるわが子に
きちんと向き合い

将来、誰かの役に立てるような
大人に育てることも
巡り廻って地域社会に
貢献することを意味するような気がする

2020年12月19日、土曜日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*




個人の視点と共同体としての視点、できれば両方持っていたい






2020/12/18

もうすぐ冬休み。子供の新しい習い事を開拓することになった話・研妻哲学340

親子で検定試験を受けるより、新しい習い事


わが家の園児が新しく習いたい事


つい先日
親子で受けられる検定試験を
探していることに触れたけれど

結局のところ
子供の興味は検定よりも
新しい習い事へ向いていた

わが子が通う幼稚園には
短期の水泳教室に
通っているお友達が多い

そんな影響で
わが子も水泳を習いたいという

既に
音楽系と勉強系の
習い事をしているので
(それぞれ上達を目指すというより、
単純にコミュニケーションの回数を
増やしたい想いが強いので、進みは遅い)

送り迎えを考えると
これ以上は
増やさなくてもいいのだけれど

運動系の水泳が加わると
バランスはわるくなさそうだ

家族会議の結果
せっかく冬休みがくるのだから
冬の短期教室に通わせてみようか
という話になってきた

しかも
意外にも夫の方が乗り気

さらには
上の子だけでなく
下の子も一緒にOKときたら
もう行くしかない

冬休み期間だけ
初めてのキッズ向けの
かなりお得なコースをみつけた

電話で空き状況を確認して
あとは申し込むだけ

それにしても、
日本の冬は太陽が
きちんと顔を出してくれるので
寒くても気分よく過ごせる

ビタミンDタブレットがいらない

2020年12月18日、金曜日の記録



*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



上達や継続を目的とせず、子供の挑戦してみたい気持ちをできるだけ大切にすることが、学び続ける姿勢に繋がるかもしれない







2020/12/17

ドイツの大学ゲストハウス。旧西と旧東でだいぶ違う話・研妻哲学339

ドイツでゲストハウス生活


旧西ドイツと旧東ドイツの違い


集合団地だけでなく
大学や研究所に属する
ゲストハウスにも
数カ月から1年間ほど滞在した

最初に住むことになったのは
旧東ドイツにあるゲストハウス

一応現地の大学付属だったのだけれど
その名前の響きとは裏腹に
建物も部屋も
ボロボロだった

しかも
山をひたすら登ったところにあるので
毎日が登山のような生活

洗濯機は地下室に数台
並べられていて
当時はコインがないと使用できない仕様

ドイツではECカードと呼ばれる
キャッシュカードが一体化したカードで
支払うことが多いため
うっかりコインをキープし忘れると
洗濯機がまわせない

リネン類は決められた曜日に
管理人室前の部屋へ持っていき
英語が通じないスタッフに
直接渡して交換するスタイルだった

思い描いたゲストハウス生活とは程遠い
寮生活のようだった

そのあと
旧西ドイツのゲストハウスに
滞在することになり、
抱っこ紐姿で
電車とバスを乗り継いだ

なんとかたどり着くと、
まず外観から違った

旧東ドイツのゲストハウスは
屋上もたいらで
窓の形はどれも同じ

質素で素朴でなんの飾り気もない
マンションのような建物だった

その一方で
旧西ドイツのゲストハウスは
屋根の形や窓の形からして
おしゃれで旧東側より洗練された
デザインの建物だった

まさにゲストハウスという言葉が
ふさわしいと感じられた

室内も広く清潔感があり綺麗だった

ぜんっぜん違う!

と、心底驚いた

そこはもう寮ではなく
完全にゲストハウスだった

どちらも
山をひたすら登ったところに
位置している点は同じだけれど
歴史の微かな名残が今もなお
残っていたことをふりかえる

2020年12月17日、木曜日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



歴史となった2020年の名残りも続いていくかもしれない








2020/12/16

漢検か英検か?親子向け検定試験が気になる話・研妻哲学338

親子で検定試験を受けるなら何がいいのか


まずは親子向け検定試験情報を集める


もともと
2つの試験に合格する必要のある
資格の勉強を以前していて(過去の話)
現在は1つしかパスしていない状況

なので
そろそろもう片方の試験に
挑戦しようかと悩んでみたものの
まだまだ子供に手がかかる時期

仮に時間をかけて
(自分の時間を確保するだけでも大変な中)
せっかく合格しても
それを活かす機会をつくるのが難しい

そして
所属先がない限り
維持費のすべてが個人にふりかかる

さらに
試験会場はいま住んでいる田舎にはなく
よその街の中心地まで行かなくてはならない

GoToキャンペーンの停止や
時短営業要請も再び囁かれるコロナ禍において
できれば避けたいところ

オンライン受験が可能になれば
また違ってくるけれど
現状はなかなか期待できそうにない

ひとまず
この件には蓋をして
再び様子をみることに決めた

その流れで
どうせなら
子供と一緒に受験できる検定はないかと
思いついた

合格が目標というよりは
子供に学習習慣がつくことを
期待する意味合いが強い

まだ調べはじめたばかりなので
家族受験のある漢字検定くらいしか
候補をみつけられていないのだけれど

どうやら英検も親子で受験できそうだ

歴史や国旗なども
面白そうだとわかってきた

他にはどんな検定があるのだろうかと
まずは情報収集する日

子供の興味を探る日

2020年12月16日、水曜日の記録



*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



親の背中から子供が感じとるモノが確かにあるかもしれない





2020/12/15

旧東ドイツの集合住宅、団地に住んでみた感想・研妻哲学337

ドイツで団地生活


日本人が外国人として属する社会的な層


海外で研究者修行する夫と一緒に
ドイツに数年間
住んだけれど、仕事柄
ひとつの家にとどまることはなかった

旧東ドイツから旧西ドイツまで
3カ所以上の住まいを渡り歩いた

中でも最も期間が長かったのが
ドイツの集合住宅、
いわゆる団地に住んでいた期間

夫婦揃って研究者である場合が多い
ドイツで、わが家は夫だけが
研究者で大黒柱だったので
住まいは家賃が安いところ選んだ

そうすると、
日本人を含む外国人(留学生含む)は
社会的な層でいうと
高齢者や貧困世帯と同じような
立場をとるようだとわかった

なぜなら
実際に住んだ旧東ドイツの団地で
高齢者や、
経済的な問題を抱えている世帯と
共同体として共に暮らしたからだ

午前中、保護者が
幼稚園や学校へ子供たちを
連れていく時間帯を過ぎてから
まだ赤ちゃんだったわが子を連れて
家の外へ出ると
歩いている人のほとんどは高齢者という
地域だった

巨大な集合団地だったので
その大きな団地のくくりの中に
(敷地内と言ってもいいのかもしれない)
小学校も併設されていた

つまり
この団地に住む子供たちは
同じ層の子供たちで構成される
小学校へ通うことになる

ドイツでは小学5年生になると
大学進学するかなど
自分の進路を決めなければならない

となると
将来のだいたいの想像がついてくる

その学校のすぐ近くには
移民向けのドイツ語コースを
開講している小さな語学学校や
高齢者施設もある

ここでは団地の老朽化が問題で
住んでいた部屋から
一本道を挟んだ隣の棟は
立て直し工事が行われていた

団地暮らしは、騒音との共生でもある

特にドイツは日曜大工大国でもあるので
常にどこかの部屋で
何かをつくる物音がしていた

しゃべり始めた頃のわが子も
「なんの音?」と、よく言っていた

それでも比較的治安は安定していて、
むかいに住んでいたファミリーが
地下室の共有スペースに置いていた
電動ドリルが盗まれた他は
特に犯罪は起きなかったと記憶している

上の階に引っ越してきた
移民ファミリーも
段差でベビーカーを持ってくれるなど
言葉はあまり通じなくても優しかった

そもそも部屋の外へ一歩でれば
音が筒抜けなので
その建物の構造自体が
防犯の役割も果たしていたように思う

2020年12月15日、火曜日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



慎ましい生活は防犯対策になるかもしれない









2020/12/14

本帰国あるある?海外生活が恋しくなるかという質問への回答・研妻哲学336

本帰国後に恋しくなった、袋なし自転車の電車移動


「海外生活が恋しくなることは?」への答え


本帰国後、
どんなシーンで聞かれたのか、
もうすっかり忘れてしまったけれど

「ドイツ生活が恋しくなることは?」と
質問されることがあった

その度に回答に困っていたのだけれど
やっとその答えのひとつが
みつかったような気がする

それは
自転車を運ぶのが簡単!なところ

乗るのではなく、運ぶのである

どういうことかと言うと
ドイツでは
日本の新幹線にあたる長距離列車から
街中を走る路面電車(トラム)まで
自転車を裸のまま乗せてOK

長距離列車(DB)には
自転車専用スペースが
ベビーカースペースと
一緒になっている場合が多く
数台の自転車がベルトで固定されたすぐ脇に
大型ベビーカー(キンダーワーゲン)を
置いて、ドイツ国内を旅したことがある

そんなわけで
たとえばトラムに乗って
数駅先の大きな公園に行くときも
子供用のペダルのない二輪車を
裸のままトラムに乗せて、
(肩掛けできる持ち運び用
ストラップも売られている)
公園前の駅に着いたら
電車を降りてすぐに乗ることができる

そもそも自転車を袋に入れるという
発想自体がなかった

路面電車の場合は
段差もほぼないので
買い物帰りのおばあさんも
自転車を押しながら乗り入れる

そんなおばあさんと交わす
ちょっとした会話は
ベビーカーで不機嫌なわが子を
笑顔にすることもあった

帰国後、相変わらず
車も自転車(大人用)も
持たない生活をしているので
子供の自転車を新しく買おうというとき
買ったあと家に運ぶ
その移動手段に非常に困ることになった

調べてみるとどうやら
日本の電車で自転車を運ぶには
自転車を大きな袋(主に折り畳み自転車)に
入れる必要がある路線が
ほとんどであるようだとわかった

となると
折りたためない子供用自転車は
レンタカーを使用するか
オンラインストアか店頭から
「配送の道」しか残されていないのだ

ドイツは自転車移動に優しい国だったのだと
あとになって気づいた

2020年12月14日、月曜日の記録



○時事メモ・COVID19
数日前にドイツ国営放送(DW)で
放送されていたメルケル首相の演説が
日本のテレビ番組でも放送されるようになった
(鉄の女性が感情的と報道)




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



住む場所を変えることを怖れる必要はなく、気づきのない生活を怖れるべきかもしれない







2020/12/13

海外ポスドク研究者時代の良かった点。家族目線から・研妻哲学335

海外ポスドク研究者時代と本帰国後の違い


ラボのイベントに家族が招待される


わが家の研究者夫が
海外でポスドクと呼ばれる研究者修行を
していた時期と
本帰国してからの違いについて

大きく異なるのは
「家族とラボの接点」

海外ポスドク時代には
研究所のイベントに家族も招待されて
夫の同僚や上司と顔を合わせる機会が多かった

カヌーといったアウトドアから
ラボ敷地内でのパーティーなど
季節ごとに開催されるイベントは
家族の参加・不参加が自由に選べた

さらに
ラボ敷地内で行われるイベントのときは
臨時キッズスペースをつくるために
それぞれ専門の業者が呼ばれ
貸し切りキッチンカーや
大きなバルーン遊具に加えて
フェイスペイントのコーナーなども充実

その脇の庭には
バーベキュー好きなドイツ人が集まり
グリル用テントの下で
お肉をジュージュー焼いている

パンを持ってテント前に並び
夫の上司が焼いたソーセージを挟んでもらう

こういうとき
焼くのはたいてい上司の役目なのが
ドイツっぽい

子供は飽きずに
外が暗くなるまで遊んで過ごせる

エントランスには
ビールやソフトドリンクといった
飲み物が並び

研究者たちやその家族が持ち寄った
ちょっとしたパスタサラダや
デザートが添えられる

たくさんの食べ物に飲み物
そして遊び場

研究所による
家族サービスといっても
過言ではないかもしれない

おかげで夫が毎日
どんな仲間と仕事しているのか
名前と顔くらいは一致していて
当然の状況だったのだけれど

これは海外ポスドク時代の
特典だったようだ

本帰国後は
そういったひろがりが一切ないのが
少し残念でもある

2020年12月13日、日曜日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*




完璧な所属先は幻想かもしれない







2020/12/12

朝5時に起きる主婦。海外在住歴のある私の「朝のルーティン」・研妻哲学334

早朝に起きた日にしていること


朝4時台に起きる日も


私には大切にしている
朝のルーティンがある

毎日必ずしているかと問われると
答えはNoで

朝6時過ぎに起きる日も
もちろんあるけれど

ほぼルーティン化した予定がある日は
朝早く起きるようにしている

その予定というのは
たとえば外国人研究者の話に
じっくり耳を傾けることを含む

もともと海外では
夫が外国人研究者として
苦労する姿をずっと見てきているから

母国を離れて頑張る研究者を
放っておくことは
良心が許さないようである

多岐にわたる専門分野で
日々奮闘している外国人研究者の話を聴いて
精神的に困っていることがあれば寄り添う

研究のことはよくわからないので
研究内容の話題にはまずならない

それにも関わらず
そこから学ぶことの
なんと多いことか

一般の主婦を先生と呼び
慕ってくるような外国人研究者は
私の使い方をよく心得ていると感じる

それと同時に
話を聴かせてくれる研究者側が
私にとっては先生である

中国の孔子と弟子たちによって書かれたとされる
『論語』の中にもでてくるけれど
出会う人は皆先生である
という考え方が一番しっくりくる

先生という言葉に
惑わされてはならないと自分を戒める

2020年12月12日、土曜日の記録


*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*




国が違えば、誰もが外国人になりうる

視点を変えれば、誰もが先生になりうる






2020/12/11

制服姿が久しぶり。幼稚園もニューノーマル登園に・研妻哲学333

幼稚園の制服登園が徐々に復活


短くなった袖は成長の証


長い春休みが終わったあとは
ずっと体操服姿で登園していた子供たち

ところが最近になってようやく
制服登園が復活!

事情はきっと色々あるのだろう

新入園児が制服の寸法を測る時期だとか
発表会はやっぱり制服がいいとか
制服を仕立ててくれる方々の存在だとか

理由はなんであれ
幼稚園に制服姿の子供たちが戻ってきた

袖が短くなっているのをみると
成長を実感する

まだ毎日というわけには
いかないみたいだけれど

指定された数日間だけは
制服を着るという
身支度が増える

それに学年ごとに
指定される日が異なることもあるので

ある日は
年長だけが制服姿で
年中、年少は体操服姿で登園するけれど

他の日は
年少だけが制服を着て
年中と年長は体操服ということになる

これは園のイベントが
全園児集合して行わなくなった影響で、
何かしらイベントがある学年だけが
制服で登園するという
幼稚園のニューノーマル登園スタイル

さらには
園児たちの教育の機会も
着実に変化している

夏頃からの変化に加えて
近隣の施設へ行く
社会見学的な行事は全て中止になり
図書館にも行けなくなった

そんな変化を
あまり変化と認識せずに
過ごしている子供も多い

2020年12月11日、金曜日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



変化は既に当たり前のことなのかもしれない









2020/12/10

幼稚園の発表会。全員マスク姿で合唱と劇あそび・研妻哲学332

子供の成長を感じる発表会


全員マスク姿は初めて?


毎年、寒い時期に行われている
幼稚園の発表会

子供も
先生も
保護者も

全員がマスクをつけたままの発表会は
おそらく史上初の光景

ステージの上で
歌をうたっている子供たちの
口の動きは
よくわからない

劇あそびで
演じている役の台詞を言うときも
みんなマスクをつけているので
「たぶん今はこの子がしゃべっている」
くらいにしかわからない

密を避けるため
学年全体が集まるのはNG

保護者は自分の子供がいる学年
またはクラスしか
発表を見学することができない

顔全体の表情や
口の動き
異年齢の様子などから

締め出されてしまったような発表会参観

それでも子供たちが
一生懸命ステージに立っている姿から
成長を感じることができた

2020年12月10日、木曜日の記録



*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



コロナ禍は何気ないイベントの大切さを教えてくれようとしているのかもしれない






2020/12/09

海外生活(ソト)から日本社会(ウチ)への適応を応援する話・研妻哲学331

日本の村社会のウチ側に入らなくても大丈夫


「適応しない」のも適応、その意味


適応の前に、理解が必要かもしれない

その上で、適応しないのも適応なのだと

そう感じるようになった背景を
ちょっとだけ書き記していく


本帰国や一時帰国を含めて
海外に一定期間以上
住んでいて
日本に引っ越してくる人や

日本人以外のアイデンティティも
持ち合わせている国際人や

なんらかの事情で
日本に移り住んできた外国の人や

もともとずっと日本に住んでいながら
転校や転勤、転職などで
国内でも心理的には遠い場所へ
引っ越すことになった人など

ある種の
「ソト側」から日本の村社会特有の
「ウチ側」へ
入っていかねばならない状況を
経験した人ならば

もしかしたら一度や二度くらい
感じたことがあるかもしれない

味方がいないように感じられる
「あの空気感」

いわゆる同調圧力がつくりだす
目に見えない、いびつな空間

経験上、そういった排他的な
内向きグループの輪の数は
それほど多くはないものであり

大多数のグループは
新参者にも友好的だ

けれどもその少数の刃が太く
ときにぐさっと深く刺さると
周りの多数派の友好的な好意さえも
かすんで見えることがある

これはたとえば
敵意なのかと感じられるような
排他的な視線によって注がれる
無関心を装った姿勢や態度
に、置き換えられるかもしれない

海外にいても
外からやってきた日本人(アジア人)
というだけで
排他的な視線を感じる場面は
少なくなかった

そのため、しばらくの間
こういった問題に
内面から静かに向き合ってきた部分が
私の中にあることだけは確実に言える

その結果、
そういった姿勢を生み出す源は
おそらく

経済的な悩みがある状況や
受けてきた/受けなかった教育
によってなされるものと
ごく限られた経験や知識から
理解するに至った

集団でいることで
自らを防衛しているような輪は
実際の輪の大きさよりも、実体は
はるかに小さいものだと

そもそも根底に
自己肯定感にも繋がるような
自信の低下や
不安感が渦巻いているのが
源泉なのだと

これはアラビア語圏の人たちが
無神論者に向ける視線に
似ているように思えてならない

非難や批判をする気は一切ない

相手との相違点に
そっと目を細めるだけ

さらには、稀に
友好的グループにいた人が
少数の排他的グループへ移ることがある

これは不安感が増した証

たいてい
そのタイミングは予測できることが多く
そうでなくても
あとから原因が検討つく場合もある

直前にそういった出来事が起こる
というのが理由である

それでも
こちら側にできることといえば
未熟者の私には
敬意を態度で伝え続けることくらい

つまるところ
どこへいっても堂々と
自分らしくいればいい

けれども、それが
他の苦しみを生んでしまうのなら
目立たないように生活するのも
その瞬間にとっては
賢い選択肢のひとつなのかもしれない

堂々と進むか
目立たず過ごすか
新しい道を歩むか

すべて自分できめることだけど

外側と内側を繋げる
ある種の希望のようなモノがあると学んだ

そんな
水と油のような関係を繋げるのは
普遍的なモノであるらしい

このブログがその役割の一端を
担えるようになれば
大変喜ばしいことだと
未来のおばあちゃんが感じている

2020年12月9日、水曜日の記録



*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*


入りたい輪がなければ、普遍的な枠をつくればいいのかもしれない








2020/12/08

夫の海外ポスドク研究者時代を「良い気分転換」と捉えると・研妻哲学330

海外ポスドク研究者は思いっきり気分転換できる


他分野の外国人女性研究者がくれた言葉


研究者夫とは
学生の頃からの長い付き合いだけれど
夫の専門分野のことは
いまだによくわかっていない

夫の専門分野にも詳しくないので
他の分野のことになると
尚更よくわからない

海外ポスドク時代に
現地で出会った他分野の日本人研究者から
「他分野は違う」という話を
聞いたときは本当に驚いた

そうして月日が流れ
夫の研究者歴も長くなってくると
他分野の話が
徐々に耳に入るようになってきた

そこでようやくわかったことは
専門分野によって
研究環境や
自分の時間(研究時間も含む)の
確保のしやすさといった
私生活に及ぶ部分に
だいぶ差があるということ

夫の海外ポスドク期間は
他分野の研究者からすると
だいぶ長いようだ

夫が博士課程をおえた新婚当時、
国内の職も候補にあったのだけれど
海外の研究機関の方が
先に夫を受け入れてくれたので
結局そのまま海外を選んだ

という話を聞いた他分野の研究者は
「海外ポスドク時代が
異国という新しい価値観を知る
良い機会、かつ良い気分転換に
なったのではないか」と
言ってくれた

苦しかった期間も、
今となっては
長い気分転換をしていたと捉えると
思い出も気分も明るく、軽くなる

2020年12月8日、火曜日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



気分を明るくしてくれる言葉は、予期せぬタイミングで贈られるのかもしれない







2020/12/07

21世紀初頭の不安定な研究者の結婚生活を残す理由を探る・研妻哲学329

22世紀の人たちを想像してみる


不安定な研究者をどう思うだろうか


22世紀の初頭(2101年〜)といえば
今の小さな子供たちは
すっかりお年寄りになっている頃

そんな22世紀初頭の世界を
たまに想像してみることがある

21世紀初頭の私には
到底、検討もつかないのような出来事が
たくさん起きているのだろう

そんな今の子供世代が
高齢者になる頃まで
研究者の生活は
不安定なのだろうか

答えはわからないけれど
分野によっては
その可能性が高そうだ

その昔
ドイツの文豪ゲーテは
若い世代はもっと楽に生きるべきだ
というようなニュアンスの言葉を
残しているらしい

その意味は
先人がはるか昔に
同じようなことで
既に悩んでいるから

今を生きる人は
そこから知恵を得て
もっと楽に生きられるはずだ

というような意味合いだったように
記憶している

だとしたら
21世紀初頭に
不安定な研究者夫との結婚生活から
得られた人生観を書き残すことは

もしかしたら
22世紀の人たちが
もっと楽に生きるための
ヒントになるかもしれない

これを実際の大きさよりも
遥かに大きく捉えて
人類のためと言ったら
大袈裟になるけれど

子供世代を飛び越えて
孫世代まで愛が届くかもしれない
という希望と対面している

2020年12月7日、月曜日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*




一人ひとりのごく限られた経験が、未来のひとを生きやすくするかもしれない








2020/12/06

研妻会の新しい仲間の勇気ある動作に感謝・研妻哲学328

週末の早朝にお時間くれた新メンバーに感謝


仕事で忙しい平日、貴重な休日の朝の1時間


このブログから研妻会の存在を知り
ご連絡くださった新しい仲間

お問い合わせフォームの項目欄に
入力して
ボタンをクリックする

これは一見、
簡単な作業に見えるけれど
案外、勇気がいるのではないかと思う

ある種の
結婚に踏み切るときの勢いにも似た
衝動的な部分と

伝えたいことを理性を用いて
理論的にまとめる部分とが

同時期に自分の中に混在して
なせる技のような

勇気なしには
成し遂げられないような動作

そんな勇気をだして
ご連絡くださり、
新しく加わってくださったのだから

その勇気には素直に感謝して
何か恩返しができるような
活動をしていきたいところ

そんなことを考えられる余裕が
帰国後の今ようやく訪れた

2020年12月6日、日曜日の記録




*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



最初の勇気が次の勇気を誘うのかもしれない








2020/12/05

2020年も残り4週間。研究者夫と生活環境の変化も長い付き合いに・研妻哲学327

もうすぐ2021年が来る、2020年の師走に思う事


2学期終了まで約2週間の今


今年は新型コロナによる変化の年

ここでは挙げきれないほど
世界は変わったように見える

マスクをつける習慣のない人たちも
マスクをつけることが普通になり

今もなお
外出自粛が続いている地域があり

子どもたちの教育環境も変化を迫られた

そして世界から一気に
視点を低い位置に移動させて
わが家に置いてみる

今年から数年を振り返ると
どの年も結構、変化の年だったと言える

海を越えて
住まいが変わり

海外には最初の1年だけ
滞在する予定だったのが
契約を更新して滞在延長することになり

家族の人数が変わり

はじめての育児にアタフタして

現地の幼稚園に通うようになったかと思えば
今度は日本の幼稚園へ通うことになり

時期は未定だけれども
研究者という仕事柄、
今後も引っ越すことだけは
決まっている

次から次へと
変化の連続

生活環境はずっと変化している

ここまでくると
変化しない生活環境なんてあるのかな
という境地に達する

もう変化することが当たり前

変わり続ける
わが家の生活環境とは
長い付き合いになるので
そろそろ
良い関係を構築できてきたかもしれないと
思い込んでみたい

さらに視点をわが家から過去へ

今度は歴史をさかのぼってみる

ノーベル賞を受賞した日本人科学者たちの
これまでの生活、研究環境を
ほんの少し探ってみると

ノーベル賞を受賞するような
立派な日本人科学者の中には、
戦争で防災頭巾をかぶりながら
大学で教鞭をとるような歴史を
持つ先生もおられる様子

その当時
日本人以外の研究仲間においても同様に
命にかかわる生活環境の中で、
研究していたとも捉えられる

そう思うと、今も
変化する生活環境の中で
研究を続けていくことは
昔と変わっていないようにも感じられる

2020年12月5日、土曜日の記録



*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



変化が当たり前になったら、変化と感じなくなるかもしれない





・読書メモ
書名:ノーベル賞受賞日本人科学者21人 こころに響く言葉
著者:竹内薫
発行所:株式会社悟空出版
発行年:2019年







2020/12/04

海外移住してから4回の引っ越し。転送された郵便物で気づくこと・研妻哲学326

海外帯同してから本帰国まで引っ越しばかり


帰国後も次の引っ越しが待っている生活


研究者夫に海外帯同してから
ドイツ国内だけで3回
住まいが変わっている

これに数カ月間の子連れ出張を含めると
実際に移り住んだ回数は
3回以上になるけれど

本帰国の引っ越しを4回目とすると
海外に渡ってから
少なくとも合計4回の引っ越しを
経験していることになる

後半の時期は
幼い子供を連れての大移動

そんな引っ越し回数を
言い訳にしたい出来事がおきた

ドイツから日本に引っ越す際に
夫がドイツ郵便局のホームページ上で
郵便物の転送サービスに申し込んでいた

そんなことをすっかり忘れていた矢先

日本の学会からの郵送物が
住所変更の連絡が行き違ってしまったのか
ドイツを経由して
帰国後の自宅に届いた

ふとその郵便物の宛先に目を向けると
見覚えのないストリート名が書かれていた

「こんな名前の道沿いに住んでいたっけ?」

ドイツで最後に住んだ部屋は
それまでと比べると
とても好条件だったのだけれど

その部屋に移ってから
1年も経たないうちに帰国してしまった

実際に住んだ期間が短いだけでなく
入院や出産も重なったため
なにかと落ち着かない日々だった

そんな言い訳を並べたところで
前の住所をすっかり忘れていたという
新しい自分に出会った

2020年12月4日、金曜日の記録



*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



自分のことをよくわかっている自分を疑ってみてもいいかもしれない





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