ドイツを舞台に記録されている
この二人の間柄には衝撃を隠せない
途中でこれ以上踏み込むのはやめようと
関連書を飛ばし読みしたくらいなので、
しばらくの間、こうして書くか迷っていた
有名な大学教授、哲学者・思想家の不倫
こういった不誠実な人間性は受け止めるのに
時間がかかる
このような卑劣な側面がなければ
ここまで有名になっていなかったのだろうと
思うと、ある意味で意味のあることだったと
捉えることができるけれど
正妻の立場からすれば、非常に酷なもの
しかも人生の終盤、
妻はアーレントに助けられる
三角関係の三人ともが歳を重ね
亡くなる前にハイデガーとアーレントを
再び会わせたのは妻だった
正妻の意地ではないけれど、そんな意地を
微塵も感じさせないハイデガーの妻
ミステリー小説の読後感やお化け屋敷に似た
恐怖が残るストーリーから
妻の意地の張り方を考えずにはいられない
*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*
意地にも張り方があるのかもしれない
・参考文献
書名:アーレントとハイデガー
著者:エルジビェータ エティンガー
出版社:みすず書房
発行年:1996