研究者夫の海外長期出張
0歳児を連れて滞在
第一子を出産して間もない頃
突然夫に出張の話が届いた
しかも短期間の出張ではなく
数ヶ月間の滞在になる見込み
はじめての海外出産をした直後
母子だけ家に残されたら
不安で仕方がない
幸い、夫のドイツ人上司は
家族の帯同を前提に考えてくれている
ということで
わが子が生後5ヶ月くらいの時期に
数か月間、自宅から離れた街に
滞在することになった
滞在先に移動するもの大変だったけれど
着いてからが更に大変
どこに行けば何が買えるのか
右も左もわからない街で
夫から頼まれた仕事で使うアイテムも
買い出しを頼まれた私は
抱っこ紐ではじめての街を歩き回った
洗濯物をするときには
地下室でコインを使用するようにと
もらった資料に書かれていたので
また抱っこ紐をして
洗濯物を抱えて降りていくと
なんとかランドリールームを
見つけることができた
ここまではよかったが
問題が発生した
通貨のコイン(1ユーロとか)ではなく、
建物が独自で使用している専用コインが
必要だった
そんなものは
どこで手に入るのかわからない
抱っこ紐の子供をあやしながら
困っていると
たまたま建物の管理スタッフが
廊下を通りかかった
このとき
どうやって助けを求めたのか
今となっては覚えていないけれど
その人が専用コインを1枚くれた
やっと洗濯物ができる!
安堵の瞬間だった
後日、専用コインの買い方を知り
(事務所のようなところで買った)
エントランスでこのスタッフを
見かけた時に
1枚コインを返却したのは覚えている
洗濯機の使い方を覚えたあとは
離乳食の準備
スーパーを探して近所を歩くが
夫の出張先なので
友人も知り合いもいない
話し相手は抱っこ紐の中で
スヤスヤ眠っている
街の中心地までは
バスで30分という微妙な距離
調子のいいときは
古城を見に行ったりもしたけれど
滞在先の部屋か、その周辺で
過ごすことが多かった
はじめましての海外の街で
はじめての離乳食をスタートするという
なかなかハードな日々
次から次へと途切れることなくやってくる
数々の小さな問題をクリアしていく
ゲームのような毎日だった
夫の海外出張同行を振り返った
2020年10月19日、月曜日の記録