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2021/02/27

先生を敬う日本で博士号が就職で不利な理由を考える・研妻哲学402

普通の主婦が考える博士号の重み


日本と海外の不思議


海外で配偶者が博士号を持っていると
滞在ビザの申請などで
多少有利に感じる場面があった

それだけでなく
現地の人が
異国からやってきた研究者家族を
尊重してくれていることが
態度で伝わってくる出来事もあった

もちろん
良い事ばかりではないのが人生だけど
日本ではどうだろう

帰国後、日々の生活で
博士号を意識させられる場面は
ほとんどない
ゼロに近い

さらには博士号を取得すると
就職で不利になるという話もある

そもそも日本語には
他国には馴染みのない
尊敬語が存在し
先生や目上の人を敬う文化があるのに
これは一体どういうことだろう

文化的、言語的背景や特徴を考えると
ちょっと不思議な現象に思えてくる

幼い子供たちは
保育園や幼稚園、小学校や習い事などで
小さい頃から
先生の言うことを
よく聞くように育てられる

それはあくまでも
「先生」であって
「博士」ではない

もしかしたら
そんな環境が影響しているのかも?

博士がもっと
子供たちとたくさん触れ合う機会があれば
ちょっと違った未来が訪れるかも?

実際にドイツの幼稚園では
保護者の研究者が自ら
園のイベントで
園児たちの前に立ち
プチ講義を開催していた

「ドクターのお話をよく聞きましょう」
と、集められた幼い子たちは
床や椅子、クッションやマットなど
好きな場所に座って
リラックスした雰囲気で聴講する

現地でたまたま通ったこの幼稚園は
教諭だけでなく
保護者も人材とみなしているようで
大人の人材フル活用だった

博士号を持っていない主婦の私は
何度か、妊娠中であっても普段通りに
日本文化を伝えるイベントにかりだされた

日本では妊娠中や下の子がいると
保護者の活動を免除される制度に
驚いたという余談は置いておいて

もしかしたら
このようにして
博士号を尊重する文化は
つくられているのかもしれない

まるで
マックのハッピーセットのような理論で
幼い頭脳に感覚的に入り込んでいく

小さい頃に
「博士の話は面白いな」とか
「博士ってかっこいいな」とか
漠然とした概念が叩き込まれ
大人になると
博士号の重みを
感じるようになるのかもしれない

そうすると
博士号を取得したあとでも
企業に就職しやすい流れがみえてくる

2021年2日27日、土曜日の記録



*淡々と現実を受け止める、研妻哲学*



博士と園児の接点が増えると、未来の博士号の重みがほんのり変わってくるかもしれない





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