お知らせ

▼研究者を支える妻の会「研妻会」Webサイト

▼「研妻会」インスタグラム気まぐれ更新中

2022/02/19

海外生まれの子どもが外国人と呼ばれた日・研妻哲学446

人類学など文系学問も必要な理由


子どもの戯れ、楽観的な捉え方


上の子を幼稚園に預けた
いつもの帰り道

門をくぐろうと
下の子の手をとり歩いていたとき
うしろから賑やかな園児たちの声が
突如、響き渡った

「おーい、外国人?」
「ドイツにいたんでしょ?」
「英語しゃべって!」

その元気な声の持ち主は
無邪気な園児3人組だった

既にお互いが小さく見えるくらい
だいぶ離れた距離にいたので
「また今度ねー!」とだけ返答して
軽く手を振り帰路についた

私の心の声としては
ドイツだけど、英語なんだな とか
日本人だけど、外国人なんだな とか

以前もこのブログで少し触れた
海外帯同や二重国籍における
アイデンティティロスは
こうしたことも要因なんだろうなと

様々な想いは巡ったけれど
この出来事において
特にネガティブな感情は出てこなかった

代わりにこう思った

この子どもたちには、
文化的背景を深く考えるような
人類学の知識があったらいいのかもしれない

そして
ただ単純に
わが子が小学校へ入学したら
ちょっと気をつけてあげる必要が
あるかもしれないと気づいたのだ
(だいぶ気づくのが遅くなった感は否めない)

今回の3人組は単純に
育った社会がそうであっただけのことで
悪気なく戯れようとしてくれたのだと
非常に楽観的に理解している

他の学級がお休みだったこともあり
(屋外だけど)たまたまその場に
先生やほかの保護者がおらず
私たち親子と園児3人組だけという
偶然の環境とタイミングから
うまれた出来事だった

正直、親の私としては
いきなりの出来事に多少驚きつつも
私たちに興味を持ってくれていたことが
嬉しかった

海外の幼稚園では
日本の事を教える機会が与えられたけれど
日本の幼稚園では(今のところ)
海外の事を教える機会は与えられていないため
まずは興味関心からのスタートとなるのだ

せっかく興味を持ってくれているのだから
この機会に海外の文化を
ちょっぴり伝えてみるのもいいのかもと
閃いた2022年2月の記録



*淡々と現実を受け止める、研妻哲学* 



理系の安定は文系(人文科学)の存在で成り立っており、やがて立場が逆転して戻る可能性があるかもしれない





ブログ アーカイブ